会社をつくると得するの?〜最初の3年で差がつくお金の話〜

サラリーマン

会社を作るとお金がかかると聞くけど、結局いつ得になるのか不安です!

この記事の結論及びポイント

法人成り(個人事業主が会社を設立すること)は、最初の3年間で手元に残るお金(キャッシュ)に大きな違いを生みます。会社設立には初期費用がかかりますが、その費用の種類(株式会社か合同会社か)や手続き方法(電子化など)を選ぶことで費用を抑えることができます。

専門家

まず設立時の費用を抑えましょう

最も重要なポイントは「消費税」です。売上が大きい事業規模の場合、通常は法人設立から2年目で消費税の課税事業者になってしまいます。しかし、最初の事業期間の設定を工夫すると、消費税の免税期間を最大で19か月間も確保できる可能性があります。これは、個人事業主としてすでに消費税を納めている方にとって、約7か月分もの消費税を納めなくて済む、非常に大きなメリットとなります。会社の設計(決算期の設定)次第で、最初の数年間の資金繰りが大きく改善されるのです

専門家

免税事業者として事業を行いたい場合は大きなメリットです

目次

会社設立にかかる費用は?(設立費用)

OL

会社設立って手続きが大変そう。初期費用がどれくらいかかるか知りたいです。

専門家

設立費用は会社の経費になります。電子化すれば印紙代4万円が不要になりますよ

会社を設立するときは、法律で定められた手続きを行い、登記(とうき)という登録をする必要があります。この手続きにかかる費用を「設立費用」と呼びます。

会社には、一般的に使われる「株式会社(KK)」と「合同会社(LLC)」の2種類があり、種類によって費用が変わります。

会社の種類による設立費用(目安)

費用の種類株式会社合同会社違いのポイント
定款(ていかん)の認証費用50,000円不要会社のルールブックを役所が確認する費用です。
収入印紙代40,000円40,000円書類に貼る税金。電子手続きだと4万円節約できます。
登録免許税 (最低額)150,000円60,000円会社を登録するためにお役所に払う一番大きな費用です。
その他(謄本取得など)約2,000円約2,000円その他の細かい書類代です。
合計費用(概算)242,000円102,000円合同会社の方が約14万円安いです。

設立費用のポイント: この設立費用は、会社が最初に一度だけ払うものですが、すべて会社の「経費」として認められます

消費税を納めなくていい期間を延ばすには?(消費税の免税期間)

OL

消費税を払わなくていい期間があるなんて本当ですか?売上が大きいとダメですよね

専門家

事業期間の決め方がカギです。最大19か月免税にできるテクニックがあります

消費税は、売上が一定以上(通常1,000万円超)の会社が国に納める税金です。会社を設立したばかりの時期は、しばらく消費税を納めなくてもいい「免税事業者」の期間が設定されています。

昔のルールでは、資本金が1,000万円未満なら設立後2年間は免税でした。しかし、今は「特定期間」というルールが追加され、事業規模が大きいと2年目から課税事業者になってしまう可能性があります

消費税の「特定期間」ルール: 前の事業年度の最初の6か月間の売上高、または給与(役員報酬も含む)が1,000万円を超えると、翌年(2年目)から課税事業者となります。

では、どうすれば免税期間を延ばせるのでしょうか?

実は、会社の最初の事業期間(決算期)の設定を工夫することで、免税期間を最大限に延ばし、最大19か月間の免税期間を「エンジョイ」できる可能性があります

通常の設立と期間を工夫した場合の消費税免税期間の比較

事業期間の設定第1期 (免税)第2期 (判定)第2期が免税となる理由合計免税期間
① 通常の12か月設定12か月課税判断あり特定期間が存在する約12か月
② 期間を工夫した設定12か月7か月以下に設定2年目の特定期間が存在しなくなる最大19か月

19か月免税になる仕組み(期間の図解): 「特定期間」は、前の事業年度の最初の6か月を言います。もし、前の事業年度の事業期間自体が7か月以下であれば、その前の事業年度の最初の6か月を見る、という複雑なルールがあります。

このルールを利用し、設立初年度を12か月とし、2年目の事業期間を7か月以下に短く設定すると、2年目には特定期間が存在しなくなり、結果的に2年目も消費税の免税事業者でいけるのです。

年目2年目3年目
第1期(12か月)第2期(7か月以下)第3期(12か月)
免税免税 (特定期間の判定なし)課税判断

この工夫により、標準的な12か月の免税期間と比べて、約7か月分の消費税を納めなくて済むという大きなメリットが得られます。

まとめ:法人成りでキャッシュを守るための重要ポイント

1. 設立費用は会社の経費になる! 株式会社は約24万円、合同会社は約10万円の設立費用がかかりますが、これらはすべて会社の経費として計上できます。電子的な手続きを使えば4万円の印紙代を節約できます。

2. 消費税免税期間は戦略的に延ばせる! 法人設立後、売上が大きくてもすぐに消費税を納めなくていい期間(免税期間)を最大に生かすことが重要です。

3. 最長19か月の免税期間を目指そう! 設立初年度を12か月、2年目の事業期間を7か月以下に設定する工夫をすることで、合計で最大19か月間の免税期間を享受できる可能性があります。これは、法人成りをする方にとって、手元に残るキャッシュを増やすための大きな戦略となります

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